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今の若い夫婦の食卓には、マヨネーズ入り具なし焼きそば、プリン、チーズケーキが並んだりは珍しくないそうで、なかには包丁とまな板のない家庭もあると聞く。
ひと昔前でも、料理教室で先生が「はい、ここで落とし蓋をしてください」と言うと床に鍋のふたを落とす音がしたというし、「大根は千六本(細長く刻むこと)にします」と言うと、「どうやって数えるんですか?」と聞かれたとか。
魚の焼き上がりを美しく見せるためにヒレなどに降る塩を「化粧塩」と言うが、「焼き魚に化粧塩を」と教えると、こんなことをいってきた子がいた。
「化粧塩を近所のスーパーに買いに行きましたが、売っていませんでした」
今の子はこんなものではない。
「焼く」「煮る」はわかるが、「蒸す」の意味がわからない子がいる。
ある子など「蒸しパン」は「虫パン」と思っていたそうだが、どんなパンを予想したんだろう。
そう言えば喫茶店のママが、「揚げる」がわからない子がいる、と嘆いていた。
ママが油をフライ鍋に入れたところで、アルバイトの女子学生にコロッケを揚げて、と頼んだ。
しばらくすると、「大変です。コロッケが溶けてしまいました!」と言う。
見るとコロッケがバラバラになって広がっている。
どうやら油を熱くしないまま、コロッケを放り込んだようだ。
料理番組をやっているタレントの上沼恵美子さんがボヤいていた。
「ニンニクの芽はあらかじめ取り除きましょうね」と言うと、若いタレントが声を上げたという。
「えーっ、にんにくって目があるんですか?じゃあ鼻はどこですか?
04-1-31 |
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